[速報] ZendeskのAdvanced AIの日本語対応が発表されました
こんにちは、ゲームソリューショングループの入井です。
本日6月15日、Zendeskは海外向けに先行して公開していた「Advanced AI」についての日本語対応を発表しました。 この発表は、本日開催されたセミナーZendesk Relate 2023で行われたものです。
日本語対応の範囲
前回、Advanced AIの発表についてお伝えした記事では、利用要件として英語のチケットが5,000枚以上というものがあり、日本語での対応はまだ先になりそうと書きましたが、今回日本語化が実施されたことにより、様々な機能が使えるようになりました。
ただ、Advanced AIのすべての機能が使用できるようになったわけではなく、一部機能はまだ未対応です。
どのような機能が使用できるようになったかについては、以下に記載していきます。
各機能の利用要件については、すべて以下のページから引用しています。
Zendeskの高度なAIについて – Zendeskヘルプ
インテリジェントトリアージ
インテリジェントトリアージ機能は、人工知能(AI)を使用して、エージェントや管理者の助けを借りずに、チケット対応に役立つ情報をチケットに追加するものです。具体的には、インテリジェントトリアージはAIを使用して、新しいチケットの目的と言語、カスタマーの印象を予測します。
目的、言語、印象に基づくチケットの自動トリアージ(EAP) – Zendeskヘルプ
上記のリンク先にて、機能利用のための要件が書かれており、言語の要件としては以下のようになっています。
チケットの90%以上が以下の言語であること:英語、フランス語、ポルトガル語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、日本語、ロシア語、オランダ語、韓国語、トルコ語、中国語、スウェーデン語、ノルウェー語、デンマーク語、ポーランド語、アラビア語、ルーマニア語、チェコ語
日本語はもちろん、アジア圏など様々な地域の言語で利用できるようになっています。 ただ、業種に縛りがあったり、過去1,500件以上のチケットが存在する必要だったり、他にも内容についてのチェックがあったりと、言語の要件を満たせば使えるわけではなく、ある程度Zendeskでの運用が行われている環境向けの提供となっております。
高度なボット
高度なボットは、「高度なAI」アドオンアドオンの一部として、メッセージングとメールに拡張ボットのエクスペリエンスを提供します。このボットはAIを搭載しており、お客様の業界に特有のカスタマーの問題を理解できるように、事前にトレーニングされています。
アドオンを購入すると、以下の機能を利用できるようになります。
高度なオートリプライ。カスタマーからのメールやWebフォームの送信に対する自動応答を、AIが予測した目的、言語、印象に基づいてカスタマイズできます。
事前トレーニングされた会話ボット。ボット回答用のトレーニング用の表現を自動的に提案します。
こちらの機能の要件は、以下のようになっています。
インテリジェントトリアージが有効になっている
メッセージングボット:エージェントワークスペース、メッセージング、および1個以上のアクティブボットフローが有効になっている
上記のインテリジェントトリアージの要件を満たしていれば、こちらのボット機能についても使用できるようです。
インテリジェントトリアージ予測およびおすすめのマクロの表示
インテリジェントトリアージを有効にすると、コンテキストパネルのインテリジェンスが自動的にZendeskエージェントワークスペースのチケットに追加されます。このパネルには、エージェントに以下の情報が表示されます。
チケットの予測される目的、言語、印象。チケットに関するコンテキストをエージェントに提供します。インテリジェントトリアージの予測タイプについて詳しくは、「目的、言語、印象に基づくチケットの自動トリアージ」を参照してください。
おすすめのマクロ。これは、チケットの内容に基づいた回答を提案することにより、エージェントがリクエスタに迅速かつ効率的なサポートを提供するのに役立ちます。おすすめマクロの詳細については、「おすすめマクロの使用」を参照してください。おすすめのマクロは、アカウントに十分なマクロ使用データが含まれている場合にのみ表示されます。
インテリジェントトリアージ予測およびおすすめのマクロの表示 – Zendeskヘルプ
こちらの機能の利用要件は以下の通りです。
インテリジェントトリアージおよびエージェントワークスペースが有効になっている
エージェント向けのマクロの提案:過去9か月間にマクロが適用されたチケットが800件以上あること
高度なボット同様インテリジェントトリアージの要件を満たしている必要がある他、マクロの利用実績が必要となります。
日本語対応がまだされていない機能
以下については、日本語の対応は現在ではされておらず、今後対応予定のようです。
管理者向けのマクロ提案
マクロは、エージェントの時間を節約し、エンドユーザーに一貫したサポートを提供するために役立つツールです。しかし、どのマクロを作成すべきかを判断することは、必ずしも容易ではありません。「マクロ提案」機能を使えば、エージェントやエンドユーザーにとってどのマクロが最も有用かを簡単に判断することができます。
管理者向けのマクロ提案からのマクロの作成 – Zendeskヘルプ
こちらの利用要件は、以下のように英語のみ対応のようです。
過去3か月に英語によるチケットが150件以上あること
まとめ
ZendeskのAI関連新機能の日本語対応についてご案内しました。
一部の機能はまだ日本語対応されていませんが、多くの便利な機能が利用できるようになりました。
今後は、実際に手元でこれらの機能を試した上で、どのようなに業務効率化を進めていけるかについて考えていきたいと思います。